こんにちは!
子どもと一緒に 3D CAD やものづくりを楽しみたい、”まるいしお”です。
今回は、Tinckercadに新しく追加された「SimLabコネクタ」を使ってみました。
これを使えば機械的モーションを簡単にシミュレーションすることができます!
1. はじめに
2024年1月に、Tinkercadにモーション設計用の「Sim Lab コネクタ」という機能が新しく登場しました。*
Sim Lab コネクタを使用すれば、作成した3Dモデルがどのように動くか、機械的なモーションをとても簡単に確認することができます。
具体的には、以下の3つのコネクタが新たに追加されました。
- 軸コネクタ
- スライダコネクタ
- ピボットコネクタ
この記事では、それぞれの使い方をご紹介します。
「シミュレーションって難しそう・・・」という方もご安心ください。
ドラッグ操作だけでとても簡単にできるので、ご興味ある方はぜひお試し下さい!
*Tinckercadは、Autodesk社が提供するWeb上で動く無料の3DCADです。
SimLabはその中に含まれる機能の一つで、作成した3Dモデルの動きをシミュレーションする事ができます。詳しくは、過去の記事をご覧ください。
TinckerCADについて / SimLabについて
2. 軸コネクタ
まずは「軸コネクタ」から。
その名の通り、軸を設定することで回転させたり転がしたりすることができます。
使い方をご紹介します。
- 3Dデザインで動かしたいモデルを作成したら、Sim Labのボタンを押します。
- 画面右下にある①「軸コネクタ」をクリックして作業平面に配置し、②接続コネクタを回転させたいシェイプにドラックアンドドロップして接続します。これで設定は完了です!!
- 画面左下の再生ボタンを押して、シミュレーションを開始。
マウスで左クリックをして、飛んでくる物体をシェイプに当てると、先程設定したコネクタを軸にして回転します。
3. スライダコネクタ
続いては「スライダコネクタ」です。
棒など基準となるシェイプに沿って、物体を動かすことができます。
途中で1回、崩れていますね。
この原因も含めて、使い方をご紹介します。
- シェイプを作成したら、SimLabで「スライダコネクタ」をクリックします。
基準となるシェイプ(棒)の近くに持っていくと、コネクタの向きが変わるので、動かしたい方向でクリックします。
- 接続コネクタを動かしたいシェイプに接続します。
このままシミュレーションをスタートすると、宙に浮いている物は落下します。
つまり、動画にあったように全てが落ちてしまいます。 - これを解消するには、棒を選択して画面右上の「静的に設定」をクリックします。
そうすることで、棒はそのままの位置で固定することができます。この状態で再生ボタンでシミュレーションをすると、今度は棒に沿って球を動かすことができます。
4. ピボットコネクタ
最後に「ピボットコネクタ」です。
鎖のような動きを簡単に再現することができます。
途中、シミュレーション開始直後に、何もしていないのに謎の揺れが起きています。
この原因も含めて、使い方をご紹介します。
- 「ピボットコネクタ」を選択し、ピボット位置(回転中心)を選択します。
その後、動かしたいシェイプに接続コネクタを接続します。
- 同様に動かしたいシェイプに「ピボットコネクタ」を接続していきます。
大元にある半球は落っこちないように、「静的に設定」をクリックします。
このままシミュレーションを開始すると、何もしていなくてもゆらゆら動いてしまいます。
これは、コネクタとシェイプの中心がズレているためです。 - これを解消するには、一旦 3Dデザインに戻り、全てを選択した状態で「整列」で位置を揃えます。
- 位置を揃えたら、再度SimLabでシミュレーションを開始。
左クリックで物体を当てるとゆらゆらと動きます。
5. さいごに
Tinckercadらしく、とても簡単に機械的モーションを再現することができました。
ご覧頂いた通り、機構として成立していなくても、それらしい動きをしてくれるので、子どもや初心者でも楽しくシミュレーションに挑戦することができます!
位置を変えるとどう変化する?
材質を変えるとどう変化する?
簡単に条件を変えられるのが、Tinckercadの魅力のひとつ。
条件を変えて沢山の実験をすることで、直感的に理解を深めることができそうです。
さいごまでお付き合いいただきありがとうございました!