こんにちは!
子どもと一緒に3Dやものづくりを楽しみたい、“まるいしお”です。

紅葉シーズン。せっかくなら“季節の素材”で何か作ってみたい!
というわけで今回は、落ち葉にレーザーカッターで彫刻できるのかを実験してみました。

結論から言うと——「失敗」でした。

ただ、次につなげるための備忘録として、今回の記録をまとめておきます。
興味のある方はぜひご覧ください。


1. 公園で素材集めからスタート

最近は朝晩もめっきり涼しくなり、紅葉も進んできました。
赤や黄色の鮮やかな葉っぱを見ると、ついとっておきたくなりますね。

というわけで、落ち葉にレーザーカッターで彫刻に挑戦です。

今回集めたのは、

  • トチ
  • ヒメタイサンボク
  • そして名前の分からない葉っぱ達

前処理として、軽く水洗いをして本に挟んで平らにします。

桜の葉は薄くて繊細、トチの葉は少し厚くてしっかり。
素材によって彫刻の結果がどう変わるかを比較するのも楽しみです。


2. とりあえず、挑戦!!

何をどうすれば上手くできるのか全く分からないまま、とりあえず葉っぱに彫刻してみます!!

まずは、葉っぱを広げながらマスキングテープで端を固定します。
凹凸を伸ばし、できるだけ平らに。

レーザーカッターに設置します。

さっそく、加工を開始します。(16倍速)
データはお馴染み「プロノ君」を使用させていただきました。

加工機:HAJIME CL1 PLUS
レーザー出力:12%
彫刻速度:30cm/秒

……が、結果は見事に失敗。
出力が弱すぎたのか、全体的に葉肉が残っています。

ちなみに、レーザーカッターのふたを開けると、うっすらと桜餅の香りがするような、、、しないような、、、。
桜餅かどうかはさておき、工業物とは異なるうっすらと青臭い感じの匂いが漂います。


3. 条件を変えて試行

というわけで、ここからは色々と試してみます。
まずは葉っぱは同じ桜のままで、レーザー出力の値を調整したり、データの背景色を調整してみます。

被写体と背景はコントラスト差があった方が良さそうです。

次はレーザー出力は同じで、葉っぱの種類を変更してみます。
左から薄く、右にいくほど葉っぱの厚みがあります。

これを見ると、桜の葉っぱはそもそも条件が悪かったのですね、、、(汗)

次は加工データを変更してみました。
下図の通り、暗い部分が多いと葉肉が多く残ってしまいます(左図)。
そこで、明度を調整したところ、全体的にきれいに彫刻できそうな事が分かりました(右図)。

ちなみに、「画像の白い部分ほど透けて見える=レーザー出力を高く」したいのですが、上記のような画像のままでは「白い部分ほどレーザー出力が弱く」なってしまいます。
これを解消するために、レーザー加工機のソフト上で白黒反転の設定をしています。


4. まとめ

今回の試行の結果を以下にまとめます。

  • 葉の表を上にして加工する
  • 白黒反転して加工する
  •  生の葉で彫刻する場合は、厚みのある葉が良い
    • 柿やヒメタイサンボクが良かった
  • 葉っぱはなるべく平らなものがよい
    • 乾燥してカールしているものは不向き
    • 葉脈の中央脈は太すぎないものが良い
  • 画像は暗い部分が少ないほうがよい
    • なるべく黒は少なめに
    • ポイントで黒を使うのは効果的
    • 被写体の明度差は少ない方がよい
  • 被写体と背景はコントラスト差があるものがよい

自然の葉っぱは、同じ形がひとつとしてない唯一無二の素材。
自然物の中にレーザーにより緻密に加工された絵が施される様はユニークに感じます。

まだ「成功だ!!」とい結果には至りませんが、
この「失敗から学ぶ」プロセスこそものづくりの醍醐味だと信じて、次こそは成功した彫刻をお見せできるように頑張ります!

さいごまでお付き合いいただきありがとうございました。