こんにちは!
子どもと一緒に 3Dやものづくりを楽しみたい、”まるいしお”です。
今回は、3Dプリンタを使って「リトファン」に挑戦してみました!
背後から光を当てると、絵が鮮明に浮かび上がる不思議な技法です。
この記事では、無料のWebアプリを使ったリトファンの簡単な作り方をご紹介します。
3Dプリンタをお持ちの方は、ぜひお試しください。
1. リトファンとは?
Lithophane(リトファン)とは、光を透過させることで絵が浮かび上がるアートのことです。
直接的な和訳はないようですが、「透かし絵」のようなものと考えると分かりやすいです。
この技法は19世紀ごろに発明され、花瓶やランプシェードなどに使用されてきました。
素材の厚みを変化させて絵を表現した薄い板に、背後から光を当てると、厚みの違いが明暗となり、画像が浮かび上がる仕組みです。
そんな高度な技術を、現代では3Dプリンタを使って簡単に作れるというのです!!
これは面白そう!ということで、挑戦してみました。
2. データの作成
2.1 画像の準備
まずは、元となる画像を用意します。
画像選びのポイント:
- シンプルな構図がよい
- コントラストが高い画像のほうが鮮明になりやすい
これらに注意して、画像を準備します。
今回は、画像生成AIの「Mage.space」で生成をした猫の写真を使用しましたが、お手持ちの写真でもOKです!
2.2 3Dデータ化
次に、この画像に厚みをつけて3Dデータを作成します。
3Dデータ作成時のポイント:
- FDM方式の場合は立てて造形するため、自立する形状だとよい
今回は、無料のWebアプリ「Lithophane Maker」を使用しました。
https://itslitho.com/
使い方:
- UPLOAD で画像をアップロード
- EDIT で、アップした画像の輝度や切り抜きなどの調整をします。
今回はデフォルトのままにしました。
- MODEL で、3Dへ変換する際の設定を調整します。
今回は造形時に自立するように、shape を Arc(円弧)にしました。
- 最後にDOWNLOAD から STLデータをダウンロードします。
ダウンロードしたデータがこちらです。
コントラストが高い部分は高く、低い部分は浅くなることで、立体的な陰影が作られています。
3. 造形してみる
データが完成したので、3Dプリンタで造形してみます。
今回はFDM方式のプリンタを使用しましたが、光造形機のほうがより鮮明な仕上がりになるようです。
造形時の設定:
- 立てて造形する
- 光が透過しやすい白色がおすすめ
- 今回はブリムのみ追加
- フィルは30%にしました(高いほど陰影が表現されやすいらしいです)
スライス画面
造形中の様子。ちゃんと立っていて安心。
造形したものがコチラです。
この状態でも、もちろん猫なわけですが、、、ぼんやりとしています。
いよいよ光を当ててみます!
無事に絵が浮かび上がりました!
首元のモフモフ具合も、ピンとしたひげもいい感じです。
オリジナル画像を見比べるとこんな感じです。
4. さいごに
無料のWebアプリを使うことでとても簡単にリトファンを作ることができました。
見る条件によって変化するのはとても面白いですね!!
今回は生成AIの画像を使用しましたが、家族の写真や手描きイラストをリトファンにするのも素敵です。
この技法を使ってまた色々と試してみたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!