こんにちは!
子どもと一緒に 3D CAD やものづくりを楽しみたい、”まるいしお”です。

今回は、Tinckercadに新しく追加された「重力」「振動」「振幅」をシミュレーションできる機能を使ってみました。
これを使えばちょっとだけ宇宙を身近に感じることができるかも?


1. はじめに

Tinckercadは、Autodesk社が提供するWeb上で動く無料の3DCADです。
https://www.tinkercad.com/

2024年6月に、Tinkercad の Sim Lab *1 に「重力」「振動」「振幅」という機能が新しく登場しました。

これらの機能を使うと、重力が物体にどのような影響を与えるかを実験できるため、学習の機会が広がります。
たとえば、地球ではなく月で物体がどのように動作するかを観察するなど、重力に関する理解を深めることができます。

この記事では、「重力」「振動」「振幅」の各機能についてご紹介します!!

ちなみに、上の動画は小学1年生の子どもが作成したものです。
重力や物体の材質を変更しながら、ロケットをターゲット(画面左端の四角)に着地させようとしていました。
小学生でも一人でできるほど操作は簡単。ぜひお子さんと挑戦してみてください。

*1 SimLab は、Tinkercad に含まれる機能の一つで、作成した3Dモデルの動きをシミュレーションする事ができます。詳しくは、過去の記事をご覧ください。
TinckerCADについてSimLabについて


2. 重力

「重力」は、今回追加された中で特に面白かった機能です。
月、火星、地球、木星のプリセットを使用して、重力レベルを 0g (宇宙空間をイメージ) から 3g まで調整できます。

例えば、地球の重力では、、、
(地球の重力が基準として 1.0g と設定されています)

これが、宇宙空間では、、、うわぁぁぁぁぁ

月はどうでしょうか。
ちなみにペンギンは、3kg のプラスチックに設定されています。

最後にグッと大きく木星です。ほぼ跳ねないですね。
木星の重力は地球の約2.3倍。しかも、超高速な自転による遠心力、さらには秒速100m程の風が常に吹き付けるという、、、実際のペンギンはもっと大変な事になっていますね。


3. 振動・振幅

「振動」「振幅」では、地震や重機の振動など、さまざまなシナリオにおけるモデルの安定性と復元力をテストするのに役立ちます。

以前にご紹介した機械的モーションを使用して図形を接続し、振動振幅下で構造を構築してストレステストを行うこともできるそうです。


4. 使い方

さいごに使い方をご紹介します。とっても簡単です!!

まずは3Dデザインでオブジェクトを置きます。
Tinkercad の基本的な操作については「Tinkercadに初挑戦!」を参照下さい。

画面右上の「Sim Lab」をクリックします。
続いて、シミュレーションのトリガーとなる物体(今回は青い球体)が、動くようにコネクタを設定します。
コネクタの設定方法は「Tinkercadの新機能で、気軽にモーション設計!!」を参照下さい。

ここからが、今回の新機能です。
「シーン設定」をクリックすると、ここで「重力」や「振動」「振幅」の設定をすることができます。

あとは左下の再生ボタンでシミュレーションを開始するだけ。
子どもでも直感的に使うことができます!!


5. さいごに

今回、新たに追加された「重力」「振動」「振幅」の機能を使ってみて、とても簡単に重力や地震をシミュレーションすることができました!!

また、シミュレーションを通じて、遊び感覚で物理の仕組みを理解できるのが面白いところだと感じました。条件を変えるとどう結果が変わるのか、リアルタイムでわかるので、学びながら理解を深めることができると思います。

そして何よりも、これだけの機能がなんと無料なのです。
ご興味ある方はぜひお試しください。

さいごまでお付き合い頂きありがとうございました!!