こんにちは!ちょこっとだけCAD経験のある主婦の”まるいしお”です。
箱についたハンドルを回すとぴょこぴょこと人形が動く、「からくり」のおもちゃで遊んだ事がありませんか?
そんな「からくり」を使った、オリジナルのおもちゃを作ってみたい!!
今回は、はじめの一歩として「板カム」を、3DCADで作って動かしてみました。
この記事では、
- カムってどんなもの?
- 上の動画の様に、板カムを3DCAD上で動かす方法
をご紹介します。
初心者が試行錯誤しながら作成しているので、最適な方法ではないかもしれません。
こんな方法でも出来るんだな、という感じでご覧頂ければ幸いです。
1.カム とは
「カム」とは、運動の方向を変える機械要素。
その中でも、板でできたものを使うのが「板カム」です。
このカムを使うと、上の動画のように、回転運動を直線運動にしたりすることができます。
具体的には、自動車のエンジンやメリーゴーランドなどに使われているそうです。
2.モデリングして動かす
板カムについて何となく分かったところで、早速3DCADでモデリングして動かしてみます!!
今回も無料の3DCAD「Fusion360」を使用しました。
2-1. モデリング
- まずは全ての始まりスケッチを書きます。今回は下図の4部品を作成。
- 押し出しや、回転コマンドでスケッチを3Dにする。
後で位置合わせをするので、場所はズレていても問題ありません。
2-2. モーションを決める
続いて、各部品の動き(モーション)と位置関係などを決めます。
- 画面左にあるボディ上で右クリックをして、「ボディからコンポーネントを作成」を選択します。
これをしないと、モーションの機能が使えません。
- 続いて、固定したいコンポーネントを右クリックして、「固定」を選びます。
今回は軸と、接触子の軸受けを選択。
- 画面上部のメニューから「アセンブリ」をクリックし、「ジョイント」を選択して下さい。
その後、①カムの回転中心 と ②軸端面の中心 を選択して、位置を合わせます。
- 「モーション」タブをクリックして、「回転」を選びましょう。
これでカムに回転の動きが付きます。
- 続いて、接触子の動きを設定します。
先ほどと同様に「アセンブリ」の「ジョイント」で、①接触子の軸 と ②接触子の軸受けの中心 を選択して下さい。
- 「モーション」タブをクリックして、「スライダ」を選びましょう。
これで接触子が上下に動くようになります。
- 最後にカムと接触子の関係を決めます。
これには、「アセンブリ」の「接線関係」を使います。コマンドをクリックし、先に接触子の接触面、次にカムの接触面を選択して下さい。
これで、各コンポーネントの動きと、位置関係を決めることができました。
2-3. 動かしてみる
最後に、動かしてみます。
- 「アセンブリ」から「モーションスタディ」を選択し、カムに設定した「回転」ジョイントを選びます。
- 始まりと終わりの角度を指定します。
① 赤い線の上でクリックすると「点」が追加されます。この点でどのタイミングでどんな角度にするかを設定できます。
② 今回は始点(ステップ1)で 0° 、終点(ステップ100)で 360° にしました。
- 最後に「再生」すると、冒頭のような動きをするはず!!
因みに「リピート」にチェックを入れると、モーションを繰り返してくれます。
4.さいごに
憧れのカラクリの第一歩、「板カム」を作ることができました。
今回の様に作成した3Dモデルを動かすと、イメージがわきやすくなったり、実際に作成した時の不具合を見つけることが出来て良いと思いました。
そして単純に、動くとおもしろい!!
いきなり難しい機構を作ることはできませんが、こうして少しずつ色んな機構に挑戦して、ステップアップしていければと思います!!
さいごまでお付き合い頂き、ありがとうございました!