○大好きだったジローとの別れ、そして少年の成長
この夏、カブトムシのジローと楽しい夏を過ごした少年でしたが、ある日ジローは動かなくなってしまいました。とても悲しい出来事でしたが、少年はジローの為にお墓を作りました。
○アイス棒のお墓に隠された2つの意味
このお墓を見ると、お墓になっているアイス棒が当りであることに気付きます。なぜ、少年は当りのアイス棒をお墓に使ったのでしょうか?これには2つの意味があります。1つ目は、単にもうアイスはいらない=夏が終わったということを表現しています。しかし、夏が終わっただけで少年はアイスを食べなくなるのでしょうか?否、そんなことはありません。そう、少年はあえて当りのアイス棒をチョイスしたのです。それがアイス棒に隠された2つ目の隠された意味であり、この作品の最も重要な部分なのです。つまりこれは少年なりのジローへのはなむけなのです。自分の大事なものを差し出してこそ、他者への敬意が示せるのだということを学び、少年は、大人への階段を一段上がったのです。
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町工場のおやびーん
★★★★★ 少年の成長
まさか、「アタリ」の意味が少年のジローへのはなむけであるとは
最後まで気付きませんでした。読み進めて行く中で「ジロー」と言う
名前にひょっとしたら「イチロー」もいたのではないか?と、心配になりました。読み手の心理に働きかける大変良い作品です。よく見ると、大切なジローに
アイスの棒がぶっ刺さっているところにも好感が持てます。そしてもう一度
作品を見ると「アタリ」なのか「タタリ」なのか・・・。
何度でも見たくなる素晴らしい作品です。★5つ付けさせて頂きました。
うでみ
せっかくの当たりをジローに供えるんですね。素敵です。
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